※ 2017/09/27 追記
本シリーズの内容は、筆者の学習ノートレベルのもので、個々の証明には不正確な部分が多々あります。これらをより正確なものに加筆・修正して大幅に説明を書き加えたものを同人誌として、技術書典3で配布する予定です。
電子版をこちらで販売しています。
注意:タイトルは釣りです。
何の話かというと
「圏論の歩き方」を読んでいると、ガロア理論に触れていて、「そーいえば、ガロアの定理の証明って、完全に追いかけたことなかったなー」と思って、Webで参考資料を検索しつつ自分なりに証明に至る道筋を再構成してみた感じです。主に参考にさせていただいたのは下記の資料です。
・最低限の Galois 理論 (ver.2014.01.07)
・ガロア理論入門ノート(詳細)
・物理のかぎしっぽ(代数学)
前提知識はこのあたりです。
・群論全般(正規部分群、準同型定理、同型定理、集合に対する群の作用など)
・環と体の基本(環/体の定義、準同型写像の性質など)
・多項式の基本(ユークリッドの互除法、剰余定理など)
ゴールは、
・多項式の可解性と可解群の関係を示す有名な定理を証明する
・証明の中身を理解して、多項式の可解性と「解の公式」の関係を理解する
・その上で実際に3次方程式の解の公式を構成してみる
というあたりです。
ガロアの定理によって、5次以上の方程式は一般解が存在しないことは有名ですが、逆に4次以下の方程式についてはどうかというと、定理の字面だけを見ていると、「一般解が存在しないことはない」というだけで、具体的に一般解(解の公式)がどのように構成できるのかというアルゴリズム的な部分はまったく見えてきません。定理の証明を理解することで、一般解を構成するアルゴリズム的なものが見えるようになるかも? という期待感のもとに勉強した結果をまとめてあります。個々の補題や定理の証明は、参考資料の証明をほぼそのままなぞったものと、自分なりに再構成したものがありますので、もしかしたら、不正確なものもあるやも知れません。間違いを発見した方は、ぜひコメントをお願いします。
それではどうぞー。