手順の修正について
Firebase コンソールの UI の仕様変更に伴う、手順の修正があります。本書のサポートページの内容を確認するようにお願いします。
本書について
上記の書籍ページで目次が公開されていますので、内容が気になる方は参考にしてください。また本書の位置付けを知っていただくために、「はじめに」と「おわりに」の部分を抜粋して掲載しておきます。
はじめに
「生成 AI を使ったアプリを開発してみたい!」―― 本書は、そんなあなたのための一冊です。 生成 AI が誰でも簡単に使える時代が来て、チャットのインターフェースで調べ物をしたり、プロンプトの呪文(?)を投げて好みの画像を生成したりと日々の生活に役立つ用途が話題にのぼります。また、その一方で、個人で利用するだけでは飽き足らず、「生成 AI を活用した新しいアプリを作って人々に提供してみたい」「業務システムに生成 AI を組み込む方法を知りたい」、そんな思いを持つ方も増えているようです。
とはいえ、実際に動くアプリを作り上げるには、生成 AI の使い方に加えて、エンドユーザーに見せる画面を作るフロントエンドの開発や、生成 AI に命令を投げて結果を取得するバックエンドの開発など、さまざまな知識が必要になります。どうしましょう? 安心してください! Google Cloud には、生成 AI のサービスに加えて、フロントエンドからバックエンドまで、フルスタックの開発を支えるさまざまなサービスやツールが揃っています。
本書では、Google Cloudを活用して、実際に動作する次の4つのアプリを開発する方法を学びます。
- 英文添削アプリ:入力した英文を AI が文法的に正しい文章に直したうえで、ネイティブ風のより洗練された表現を教えてくれる
- ファッションを褒めるチャットボット風アプリ:人物の画像をアップロードすると、その人のファッションを AI が褒め称えてくれる
- スマートドライブ:PDF ドキュメントを保存すると、ドキュメントの要約テキストを AI が生成してくれる
- ドキュメント QA サービス:AI に質問すると、スマートドライブに保存したドキュメントから質問に関連したページを検索して、その内容をもとに回答してくれる
いずれもシンプルなアプリですが、生成 AI アプリの開発に必要な要素がぎゅっと詰まった内容です。生成 AI はまだまだ新しい技術のため、生成 AI そのものの機能は今後も急速に変わっていくでしょう。しかしながら、「生成 AI を活用したアプリを作る」ための基本となる技術は変わりません。生成 AI アプリの開発に興味はあるけどどこから始めていいのかわからない、そんな方々が最初の一歩を踏み出す手助けになれば幸いです。
おわりに
従来の機械学習モデルと比較した際の生成 AI の特徴は、なんといっても使ってみるための敷居の低さにあるでしょう。機械学習や言語モデルの知識がなくても、チャットのインターフェースから日本語で指示を投げれば、何らかの答えが返ってきます。日々の事務作業の効率化に生成 AI を活用しようという方も多く、必要な処理を実現するためのプロンプトの工夫を解説した書籍も人気があるようです。しかしながら、今後、生成 AI の機能は急激に変わっていくことが予想されます。「日々新しく生まれ変わる生成 AI を本当の意味で使いこなす、基礎となる技術を身につける書籍が1つくらいあってもいいだろう」―― そんな思いから本書は生まれました。
実際、本書の原稿を書き終えた直後に、Google からは、テキストと画像・映像を同時に処理する新しい基盤モデル Gemini が登場しました。本書の目次を見て、「Gemini が入ってないのか。残念」と思う方もいるかもしれません。しかしながら、Gemini を使ったアプリを開発する方法という意味では、本書で提供する知識の価値は変わりません。一人でも多くの方が、本書を活用して、これから登場するさまざまな生成 AI を使いこなす準備をしっかりと整えてもらえることを期待しつつ筆を置きたいと思います。