めもめも

このブログに記載の内容は個人の見解であり、必ずしも所属組織の立場、戦略、意見を代表するものではありません。

「通訳入門」の受講記録を書いてみる(その3)

今回で最終回。

Reproduction(日日 & 英英)

前回、Retentionの説明を書きましたが、ある程度長いフレーズを用いて「自分の言葉で表現する」ことに重点を置いた練習を「Reproduction」と言うそうです。今回は、これを「日日」と「英英」のそれぞれで練習。特に英英の場合は、己の英語表現力が問われます。日本語だとはじめて聞いた言い回しでも、その場で繰り返すのは難しくありませんが、英語だとこれは不可能。たとえ聞いて意味が分かっても、普段使ってないような言い回しだと、同じ構文で繰り返そうとすると、しどろもどろになります。即座に、自分の使い慣れた構文で同じ内容を言い換える必要があります。さらに、その後の復習段階で、オリジナルの構文をゆっくりと練習すれば、表現力の幅も広がります。

ちなみに、英英の題材は、こんな感じ。

Maps are used for various reasons. For example, you use maps when trying to find where a certain location is.

Another example is during election. If this was the US presidential election, you would often come across a two-colored map of the US. You can tell which state supports a certain candidate just by looking at the map.

Such maps come in two colors, but do you know how many colors are needed to color a general world map? In this case, you need to make sure no two adjacent regions have the same color.

As a matter of face, mathematicians have found that you only need four colors to do so. If you have four colors, each country sharing a boundary can be colored differently to each other.

The funny thing is, professional makers usually don't even need four colors. This is because most maps are not that complicated, and three colors are sufficient enough to color each adjacent region differently.

みんな大好き、地図の塗り分け問題がテーマで、内容は完璧に聞き取れるものの、いざ、同じ内容を言い直そうとすると、「color」を動詞として使うのに慣れていなくて、手こずりました。。。。

逐次通訳(英日 & 日英)

「英日」は、前回と同じ食品業界の展示会のネタ。母国語である日本語でのDelivery(*)は、とにかく言葉のセンスが求められます。自分の考えなら自然な言葉で自然に表現できるのに、「他人の考え」を自然な言葉で表現するのは本当に難しいです。とにかく、発言者の言葉の裏にある「結局、何が言いたいの?この発言で伝えたいことは何?」を即座に捉えて、「日本人なら、こういう時はこんな風に言う」という表現を見つけ出す必要があります。

日英に関しても、求められるレベルは別にして、基本的な考え方は同じ。「この場面で、これを英語で言いたい時、自分ならどういう言い方をする?」というのを普段から、どれだけストックできるかが勝負。人生で一度も英語で言ったことが無いようなことを即座に英語で言えるわけがないので。

(*) お客さんに向かって通訳した内容をしゃべる事を「Delivery」というそうです。確かに。。。。

さいごに

というわけで、「通訳」の訓練が一般的な英語力の向上にどう役立つかというのが、かなり実感として理解できました。いや、むちゃむちゃ面白いトレーニングでした。

さっそくアマゾンで下記をポチっとしたので、明日からは、こっそり一人で練習を続けます。

CD付 英語リプロダクショントレーニング アドバンス編

某勉強会でも、これの初級編を題材にしようかと思案中。。。。