めもめも

このブログに記載の内容は個人の見解であり、必ずしも所属組織の立場、戦略、意見を代表するものではありません。

伊勢さんの書評に応えて

あまり個人的な思いやら感想やらは、このブログには書かないようにしているのですが、伊勢さんにすばらしい書評を書いていただいたので、お礼を兼ねて(?)書評内のコメントにいくつか反応しておきたいと思います。

いずれのタイトルも「プロのための」という接頭語がついていますが、商業的には「プロになるための」という方がしっくりしていると私は主張していましたが、どうやら採用されませんでしたw

はい。シリーズ物なので途中変更不可ですw 1作目のタイトルを考えた際の私の思い入れも少しばかりありますね。

中井さんってハードも扱っていたのかしら?

ハードを専門に扱ったことはないのですが、幼少から「ハンダゴテ・トレーニング」を受けて、小学生だか中学生のころにZ80アセンブラをやってた口なので低レベル好きなのは事実です。父親が無線機の設計技師で、「ソフトウェアだけは職業にするな」が口癖だったのですが、禁を破って今にいたりますw 今でもテープライブラリとかメカニカルな機器には心躍りますねー(*1)。あー、RS232C/MIDIコンバータ自作して、DTMっぽいことやってた頃もありました。まだDTMなんて言葉なかったですけどね。

でもなんでKVMなの?

Red Hatの中の人だからです(笑)。それは抜きにしても、KVMは、ちっともめんどくさくないですよー。本当ですよー。

ただシェルのパイプをC言語で実装しても10,000行にはならないと思いますw

確かに(笑)「八百万」的に訳した方がよかったですかねw

OSやプラットフォームアプリを理解するには、マニュアルや試行錯誤による経験則を積み重ねるよりもソースコードを読むのが一番手っ取り早いという中井さんの主張

おぉっと、そんな主張してましたっけ(汗)。正確には、試行錯誤でざっくりとロジックを推測して、それをソースで精緻に確認する、という流れが得意です。私の周りには、いきなりソースから入るタイプも数名いますがw

増刷するたびに新しいバージョンの新機能を解説するというコーナーにしたほうが良かったのではないかな? と、プレッシャーを掛けてみるテストw

ぐぉ。新バージョンの情報は、本ブログで解説していきますw

前2作もそうですが、中井さんの本は基本的に中井さんの自分史なのではないでしょうか?

そう言われるとその通りです。すばらしぃご指摘です。一昔前に個性の重視がさけばれた時代がありましたが、私は、日頃から「自分に固有の思考力/自分に固有の体系的理解」を大切にしたいという思いがありまして、読者のみなさんには、わずかでもいいから「独自の知見/独自の解釈」を提供したいという思いを込めて、過去の経験/体験からネタをしぼり出しました。(冒頭のカントの一節には、そんな思いが込められています。。。)

この3冊目は新人インフラエンジニアさんはもちろん、OSやコンピュータの基本構造をスキップしてサーバオペレーション業務を強いられてきた中堅SEさんにも良い参考となるでしょう。そして、20年以上前に手探りでUNIXとTCP/IPを習得しようと苦労した私世代にも楽しめる一冊

はい。幅広い読者に楽しんでいただけることを切に願います。「エンジニアとしての喜び」を共有できる仲間が増えると嬉しいです。

(*1)
その昔、とある運用プロジェクトからの依頼で「SCSIテープライブラリをHAサーバで共有させるのにデイジーチェーンの両端をサーバでターミネートする」という作業をライブラリのラックマウント、SCSIカードのドライバ設定、バックアップスクリプト作成までぜーんぶ一人でやってしまったことがありました。HWからSWまで全レイヤーをカバーする仕事で、非常に楽しく作業していたのですが、私の作業を横で見ていた同僚によると、異様に準備万端・念入りに作業しているのが不思議だったそうです。(作業の翌日は「早朝から現場待機(`・ω・´)キリッ」、なども含めて。。。)ちなみに、このプロジェクトの運用リーダが今の奥さんです。が、作業の熱意とは関係ありません。いやたぶん(汗)。